Zバランス回路は、開発・製品化以来、好評をいただいております。
その後、さらなる発展を検討して参りました。
その具体化は以下のとおりです。
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パワーステージとプリドライブステージとの電源供給を分離、別電源方式としました。
パワーステージは、スピーカーの電力を送り込むことが主たる動作です。
パワーステージは、音楽のレベル変動により、スピーカーに送り込む電流が変動します。SEPP回路は、電源電圧が電流繁華のため変動し、パワーステージの動作に影響を受けますが、電源変動を受ける比率(電源変動除去率:SVRR)は60-70dB(1000~3000倍)くらいあり、音質に与える影響はほとんどないというレベルと言われています。
一方、プリドライブステージは、パワーステージの電源変動による影響は差動回路、差動プッシュプル回路により、同じように、影響は受けにくい構成と言われています。
けれども、上記ステージの電源供給は、回路的に分離したほうが完全にパワーステージのプリドライブ段への影響は断ち切れます。そこで、別トランスにより別電源を設置し、プリドライブステージには独立して供給する方式と致しました。 -
パワーステージは、上記のように電源分離することにより、本来のバランスドライブの特長であるグランド電位に影響されないバランス電源とすることが可能となりました。具体的には、パワーステージ供給電源はグランドからはフローティング方式(サンスイのXバランスと同様)となりました。
グランドに影響されないので、スピーカーに必要な電流を送り込む機能は、更に向上致しました。 -
音質上の効果は、更にのびのびしたパワフルサウンドになりました。また、より低域の再現がリッチになり、S/H比が向上した感じのサウンドです。
事実、S/N比は6dB程度改善されました。
なお、バッテリー電源供給方式の場合は、バッテリー電源は安定しておりますので、分離効果はそれほどありません。 -
改良型Zバランス回路を搭載したパワーアンプ“MASTERS BA-999ZB/A”を近々リリース致します。
そして、これまでZバランスアンプをお買い上げのユーザー様で、上記方式へのアップグレードをお望みの方は、ご相談下さい。改造して新回路にアップグレードすることは可能です。
猛暑のなか、皆様の心身のご健康を願っております。