店長が日々感じたことを、オーディオエッセイ風に綴ります。開発日誌、コラムなど、様々な内容を情報発信しています。

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弊社製品の安さの理由とオーディオ機器の価値

弊社の販売している製品は“安い!”といわれることがしばしばです。確かにわたしのところでは、オーディオビジネスの長い経験からしても、それほどの利益はいただいておりません。それは、“このご時世ですから、生活に無理の無い範囲で長くオーディオを楽しんで欲しい”という想いからです。本日も、“何とかお小遣いを貯めて、4月上旬には買いたい”といわれる方が1/3ほどの代金を持参されました。確かに、持っていると無駄使いはしなくともお金は出て行きます。弊社はクレジット会社とは契約しておりませんいので、代金を100%いただいてからでないと商品はお渡しできませんが、貴重なお金をお預かりして製作の準備を致します。

また、ユーザー様から“それほどのパワーは要らないということが良く分かった!”というコメントも寄せられます。私がサンスイに勤務しているときは、50W以下のアンプはスモールパワーということになっていました。これは、パワーが少しでも大きいことが、他社との競争で重要な要素であったからです。前回のブログ(「我が家のオーディオ装置から、やっといい音が出る!!」)でも書きましたように、広い部屋でバンバン音が出せ、効率86dBくらいのスピーカを鳴らす方では100Wのパワーは必要でしょう。しかし、99%のユーザーさんは、効率86dBの効率でも、大きい音でも0.1W(1V程度/8Ω)程度で聴いておられます。従って、10Wあれば充分すぎるし、2W程度のアンプでも音量不足というお話は聞きません。わたしの自宅では、ロジャーズLS3/5A(82dBの低効率)を使用していますが、10WのAU-880Lで、ボリュームは8時半くらいで充分な音量です。

それよりも、アンプからのノイズが少ないことがより重要です。マスターズのアンプでは、パッシブ・プリアンプ“MASTERS CA-777S”,“MASTERS CA-999FBS”では、原理的にまったくノイズは出さないし、パワーアンプは30~60μVの残留ノイズで、他社の半導体アンプの平均ノイズレベル300μVと比べると、1/10~1/5の低さです。この静寂さの中から、本当のリアルサウンドが生まれると思っています。

それでは、まだまだ寒い日が続きます。お体をご自愛下さい。


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