店長が日々感じたことを、オーディオエッセイ風に綴ります。開発日誌、コラムなど、様々な内容を情報発信しています。

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フルバランス・パワーアンプ“MASTERS BA―225FB/MOS”鋭意制作中!

このところ、マスターズブランドのアンプの製作に注力しております。
お客様からしてみれば、「オーダーしたら、すぐ欲しい!」というのがごく自然なご要望と思います。
しかし、マスターズ/イシノラボでは、お客様のお財布にやさしいアンプとするために、在庫負担の少ない受注生産方式を採っております。製作は文字通り“ハンドメード”です。

大好評の“BA―225FB/MOS”の内部を見たお客様から、「物凄い材料費の掛け方にびっくりした!」とのご感想をいただきました。
何しろ、4台のアンプを搭載し、幻のMOSFET、東芝オーディオ用MOSFETが8個も入って、メイン電源トランス2個、フェーズインバーター用トランス1個、それに大容量バランス電源と、満載の内容です。シャーシはメーカー品では採用が難しい1.6mm厚の鋼板を採用して、堅牢な構造です。
このような意味もあって、価格表示も“発売記念特価”としています。

さて、このフルバランス・パワーアンプの基本的な動作を、わかりやすく、再度ご説明させていただきます。

ほとんどのトランジスタアンプはSEPP回路を採用しています。SEPPとはシングル・エンド・プッシュプルの略で、その言葉が示すように、基本的にシングル動作です。従って、常にグランドに対して、信号の反サイクルは電流を吐き出し、もう半サイクルで電流を吸い込んでいます。いわば、列車を1台の機関車で押したり、引いたりしているのです。これでは、スピーカーのドライブ力に力不足かもしれません。自動車に例えれば、4個の車輪のうち、2個を駆動しているのが、通常のトランジスタアンプといえます。それで、充分という考え方もありましょう。

フルバランス・パワーアンプは、常に、2台の機関車で前後から、押したり、引いたりしているようなものです。自動車でいえば、四輪駆動方式ともいえます。

このたび発売になったフルバランス・パワーアンプは、さらに電源までのバランス動作を配慮しています。オーディオアクセサリー誌の紹介記事で“画期的アンプ”と評されたのは、書かれた評論家の方が、動作をよく理解されているからだと思います。


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