近年、インバーター、スイッチング電源、等から発生する電磁波ノイズについては定性的には理解しております。
定量的には、AMラジオを近づけると、“ジャー、ジィー”ノイズが出てくるので、わかります。
さて、工房には、実働テスト用にCDプレーヤーを置いてあります。その上に、ヤマハの中古チューナーを置いてあります。両方を同時に動かすことはありません。
チューナーは、私はFM放送を聞きながらハンダ点け作業をおこなうことが多いのです。製作したアンプの実動テストには、FMチューナーの電源を切ってCDプレーヤーを動かし、問題なく音がでるかな?と聴きます。
ところが、最近、FM放送を聴いているとき、うっかりしてCDプレーヤーの電源をONしたとたん、FMチューナーの動作が止まってしまい、無音になってしまいました。CDプレーヤーの電源をOFFすれば、FMサウンドは復帰します。
このことには、長いオーディオ人生にとって驚きでした。ヤマハのFMチューナーは昔ながらのFM受信回路ですから、最近のPLLデジタルチューナーではどうなのでしょうか?
改めて、電磁波ノイズグッズに関心ある方が多く、かつ、オーディオ誌でも取り上げられる機会が多いのが納得できるような気がします。
次は、まさかのアナログプレーヤーです。最近、工房に2台目のプレーヤーを設置しました。フォノアンプの注文が増えてきたので、工房内でもテストできるようにしたものです。1台目は、ヒアリングルームに置いてあります。
高増幅率のフォノイコライザーを試作してテストしたところ、微少ですが、変な音が混ざるのです。
いろいろチェックした結果、ダイレクトターンテーブルモーター電源をOFFしたところ、ピタリと止まりました。
電磁波ノイズのしつこさには改めて驚きました。このような電磁波ノイズを防ぐ(イミニティと言う)対策を打つと無くなるのですが、音質がわずかに劣化するのが分かりました。
結論として、フォノイコライザーの増幅率を元通りにしました。
ベルトドライブ用のモーターは回転数が上がっているので、モーター自体からのノイズは少なく、問題はなくなるでしょう。
けれども、ヒアリングルームのもう1台のダイレクトモーターのプレーヤーにはこのような現象はありません。このプレーヤーはデノン製です。
オーディオには、デジタル技術に起因する問題がいろいろ見つかることがあります。