店長が日々感じたことを、オーディオエッセイ風に綴ります。開発日誌、コラムなど、様々な内容を情報発信しています。

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アンプの修理とアンプの買い替え

コロナ禍でのアンプ需要

コロナ禍で、引きこもって音楽を楽しもうと、久しぶりにアンプを押し入れから出して電源をONしてみるとうまく動作しないというメールやお電話を連日いただいております。

いわゆる家電製品は、10年もすればもう実用にならないという事態がほとんどです。

ところが、オーディオアンプは状況が異なるようです。

当方に持ち込まれた方に、“もう40年以上経っているから、廃棄して新しいアンプを買われては?”とおすすめしてみると、“近年のアンプはきれいなサウンドだが、サウンドに芯が無く、音楽を聴いた感銘が薄い!”とおっしゃいます。

アンプ修理の最近の状況

一方、修理サイドでは、修理者が老齢化して重量アンプの修理が難しくなってきています。

また、ガリが出るとか、片側からの音が小さいとか、人間に例えれば、成人病アンプです。
もちろん、交換・代替部品がないということは言うまでもありません。
従って、いろいろやってみても“治ら”ないアンプが出始めています。

同業者に聞いてみてもそのようです。
何とか当方では、経験・ノウハウを駆使して、やっています。
現在のところ、持ち込まれたアンプの85%くらいは直りますが、経年劣化があるので、また再発する場合もあります。
一応、修理業界では同じ個所の保証期間は3か月としています。

また、修理しやすいアンプとやりにくいアンプとがあり、強いて言うと、テクニクス、ヤマハ、SONY等のアンプは、どちらかと言うとやりにくいアンプです。

運よく、うまく直ると修理業者もほっとします。
できれば、リーズナブルなプライスのアナログ回路による新品アンプの購入をお勧めしたくなります。

アンプの買い替え

一方、大手メーカーの近年のアンプには、次第にDクラスアンプがパワーアンプ部分に採用されて、小型の割にはハイパワーですし、そう高価ではありません。
けれども、そのサウンドはどちらかと言えばきれいで軽い傾向です。

それでは、海外のアンプはどうかというと、100万円を超えるアンプが少なくありません。50歳~70歳代が中心のオーディオ趣味では、¥100万の出費がとても大きな負担ですし、ご家庭をお持ちなら、配偶者が許すはずがありません。

もうひとつの新製品を購入できる手段は、例えば、アキュフェーズのような信頼と歴史のあるアンプの下取りです。価格は、ショップ側の思惑もあって、けっこう高額で下取りしてくれます。
そうなると、アキュフェーズの新製品アンプをそれほどの負担なく購入でき、配偶者の許しも得ることもできているようです。

残る方策は、オークションや中古ショップでの購入です。

オークションは安価に入手できますが、出品者のチェックが不十分ですと、そのままでは使い物にならないリスクもあります。ノークレーム・ノーリターンが原則と思うほかないでしょう。

中古ショップは一応のチェックがなされていますが、不具合品はジャンク品価格になります。
動作品はかなり信頼できると言えましょう。

いずれにしろ、お金が大切ですから、うまく判断してオーディオライフを楽しんでください。


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