店長が日々感じたことを、オーディオエッセイ風に綴ります。開発日誌、コラムなど、様々な内容を情報発信しています。

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トランス式パッシブプリの魅力

トランス式パッシブプリアンプの魅力

CDが登場した1982年以降、CDの最大出力が2Vになって以来、それまでのアナログオーディオ時代のラインレベル150mVよりはるかに大きくなって、プリアンプの役割が無くなってしまったような状況が生まれました。

いわゆるアクティブプリアンプといえば、17dB程度のゲインが余計に残留ノイズを増やすかっこうとなり、プリアンプはどうあるべきかが問題になりました。

それならと、アンプのないボリュームだけのパッシブプリアンプが流行りました。
高級品はプロ用フェーダーを採用したり、数万円もする高級ボリューム搭載のパッシブプリアンプが一時期評価されました。

そのうち、どうもおとなしすぎて物足りないとの感想が増えてきたようです。強いて、電気的に推測すると、ボリュームのインピーダンスが高くなるとどうもそのような傾向がでるようです。

例えば、50kオームのボリュームを使用すれば、最大25kオームの高い出力インピーダンスで(それもほとんどDC抵抗)パワーアンプに送り込むことになり、パワフルドライブとは言えません。

そこで、考えられたのが単巻きトランスによるパッシブトランスです。
出力DC抵抗は抜群に低くなります。

重要なのは、このような微妙な信号を取り扱うにはひずんではいけないことです。
良好と言われるオリエントコアでも不十分です。やはり、ひずみが発生しないパーマロイ系コアとか、ファインメットコアが適すと言えましょう。

けれども、このようなコアは超高価です。
また、巻線処理も大変です。
巻線タップを切り替えるロータリースイッチも最高のものを採用することが必須です。

したがって、他社製品を見ると、たいへん高額になっています。

発売以来、他社に比べて大幅にリーズナブルなプライスで提供できるのは、マスターズのトランス式パッシブプリアンプだけだと思います。

私の長年の親友は、高帰還アンプでいろいろな理論・ノウハウをもっておりますが、トランス式パッシブプリアンプについて、『NFBなしでこれだけのプリアンプができるのは良い!』と言い切っております。

また、バランスタイプのトランス式パッシブプリアンプにしますと、DAC~スピーカーまで、グランドノイズ・電源ノイズフリーでスピーカードライブでき、素晴らしいサウンドが聴けることになります。


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