店長が日々感じたことを、オーディオエッセイ風に綴ります。開発日誌、コラムなど、様々な内容を情報発信しています。

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JBL SA‐600改良回路のパフォーマンス

私はサンスイ在籍当時から“JBL SA‐600”アンプに注目しておりました。

その後、サンスイを離れたあとも、関心をもっておりました。

30年前にラジオ技術に、この回路を分析し、改良を加えた回路による試作アンプ記事を掲載させていただいております。

その要旨は以下の通りです。

  1. コンプリメンタリー回路、全段直結DCアンプ構成。
  2. TRの電荷蓄積を防止するTサーキット。
  3. 初段の定電流回路を必要としない、かつ、NFBサミングポイントを明確にする反転回路。
  4. 位相マージンを充分とった位相補償回路による発振安定度の見事さ。
    但し、オリジナル回路の温度補償回路がダイオードのみによるので、アイドリング電流を最適にできる回路に変更してあります。

最近、気が付いたのですが、2段目に採用されているブートストラップ回路もパワフルサウンドに寄与していると感じています。
現在では、どこのアンプにも採用されていません。

こうして近年、作って、希望者にお分けして、もう10台以上となっています。

2/28に納入したJBL改良回路を搭載したアンプのパフォーマンスについてのレポートをM・M様からいただきました。
ご了解をいただきましたので、ご紹介させていただきます。

2・28、11時到着して、3/1の1時まで、14時間、ぶっ通しで聞きました。

ねいろ(音色)が良いです。ホーン乾いた音がしません。

有機的で艶っぽい音です。ねいろのコントラストが良いので、音だけを聞いていても

楽しいし、 4367WXがまるでフルレンジのようにシームレスに鳴るので、音楽のもつ躍動感や陰影もよく出ます。

歌謡曲やジャズ・ロックは当たり前として、クラシックが実に良い塩梅で鳴ります。

駆動力は過不足のない絶妙な感じです、おおらかに、朗々と鳴ります。

70dB以上は音量をあげないので、アンプのパワーは0.01Wしか使っていないせいか、 14時間つかっても、天板は冷たいままです。

僕は今64歳ですが、中学のときに買ってもらった家具調のコンソールステレオを思い出しました。郷愁溢れる音です。

AU-600/JBL(カスタム品)を購入されたM様からのメールです(原文)。

というコメントでした。

このアンプには特に高価な個性のあるようなパーツは採用しておりません。
したがって、今後、リーズナルブルな価格(それでも部品値上がりは凄いですが)でお分けするつもりです。


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