店長が日々感じたことを、オーディオエッセイ風に綴ります。開発日誌、コラムなど、様々な内容を情報発信しています。

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JBL SA-600回路の躍動サウンド

JBL SA-600回路の本当のユニークさによる躍動サウンド 

約50年前に出現したJBL SA-600アンプは当時としては画期的でした。日本のエンジニア達が衝撃を受けたのは、全段直結コンプリメンタリーを実現した出力ステージのTサーキットでした。
けれども、その先にある、独自性を見逃していたようです。
それは・・・

初段の定電流回路を必要としない、かつ、NFBサミングポイントを明確にす反転回路構成

初段の定電流回路を必要としない、かつ、NFBサミングポイントを明確にす反転回路構成です。

非反転アンプでは、初段回路には定電流回路を入れないと、ひずみが残ります。反転構成回路は入力インピーダンスが高く取れないもどかしさはありますが、プロ機器における10kΩの入力インピーダンスを実現していて、全く問題ありません。

位相マージンを充分とった位相補償回路による発振安定度の見事さ

位相マージンを充分とった位相補償回路による発振安定度の見事さです。

このことは位相特性を回路図から計算してみると、充分な発振マージンが採れています。

唯一の欠点、アイドリング電流の調節ができない

唯一の欠点は、オリジナル回路の温度補償回路がダイオードのみによるので、アイドリング電流の調節ができません。

このことをトランジスタを採用した温度補償回路で解決しているのが、プリメインアンプ“MASTERS AU-600G/JBL”です。

ブート・ストラップ回路の優れた立ち上がり特性

また、2段目に採用されているブート・ストラップ回路は立ち上がり特性を優れたものとします。

けれども、現在、ブート・ストラップを採用したアンプは存在せず、AU-600G/JBLだけです。

私の使っているスピーカーとの組み合わせ

私の使っているスピーカーは、TANNOYアーデン、JBL4320、そして、最近入手したB&W 805MATRIXです。

やはり、ジャズやポップスを聴くとなると、JBL4320にAU-600G/JBLに決まってしまいます。
もちろん、小型のB&W 805MATRIXでもそれなりにパワフルに鳴ってくれます。
TANNOYアーデンでクラシックを聴くには、AU-600G/JBL はあまり使いません。

さらなるパワーをご希望の方へ

さらなるパワーをご希望の方は、30W以上のパワーアンプも製作できるのでご相談下さい。

ともかく、“JBLスピーカーや長岡さんの提唱している高効率アックロードホーンスピーカーには最適!”と言い切れます!


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