2008年も押し迫りました。10月から顕著になった金融不況は、実体経済に及んできました。世の中、お金が貯まってもだめで、お金が回らないと皆さん元気になれないです。
さて、今年の暮れから来年にかけて、巣篭もり傾向になりそうといわれています。ある意味、好きなオーディオを作ったり、聴いたりしてする環境が良くなってきたといえるでしょう。もちろん、お金を節約しつつ、人生を楽しみ、生きていかねばなりません。
10月4日にご紹介しました、バッテリー電源によるアンプは、その後、製品グレードに仕上がってきました。
写真に示しますように、BA―225FB/MOSjのシャーシ・回路を採用して作ります。写真はミルキーホワイトですが、製品はブラック仕上げのほうが良いと思っています。
アンプ回路は、BA-225FB/MOSjであり、この回路を±12Vでも充分動作させます。バッテリは2個、アンプの外部に用意します。
バッテリーから電源はアンプのリア面からキャノン端子によりアンプ内に入りますが、アンプの電源スイッチを入れると、電源リレーがONして、アンプがスタンバイ状態になります。3秒程度でプロテクション回路のスピーカリレーがONします。(本当はここまで、厳重なシークエンスを施さなくとも、この回路は安定で、電源ON/OFFノイズは出ません。)
万が一、アンプに異常が生じたときはスピーカリレーがOFFするプロテクション回路を搭載しているので、100V電源も使うようになっています(小型電源トランスを内蔵)。
このアンプのアイドリング電流は50mA程度であり、2A/Hのバッテリーを使っても30-40時間くらい使えます。
さて、肝心のサウンドですが、目が覚めるような清純で、クリア、分解能がすばらしく、混濁することがありません。そして、切れ味も素晴らしいです。パワーは8W程度ですが、家庭で使うものとしては充分です。
どうして、そのようになるのか?
本当のところはまだ、解明できていません。
推測としては以下のようになります。
- 1次電源100Vから入り込むノイズがまったくない。
- 整流時のノイズ発生がない。電源にリップル成分がなく、完全なDCである。
- 電源のレギュレーションが商用電源からのDC電源より低インピーダンスである。
安定化電源は、計算上は低インピーダンスになりますが、実際の性能ではバッテリのほうがはるかに低インピーダンスです。従って、アンプを心ゆくまでドライブできると思われます。
なお、バッテリー電源アンプはいいことずくめですが、バッテリーの取扱に慣れないと充電が面倒です。充電現象で教科書が出来るほど、充電は掘り下げていくと微妙なところがあります。
最新製品ではハイテク技術で、メンテナンスフリーになる優れた充電器はあることはあります。(¥53,000のお任せ充電器ならまったく問題ありません。)
このような充電器をお買いになるか、自動車用充電器をお買いになって、使い方を誤らないように面倒を見てやれば、費用セーブはできます。従って、バッテリ充電に関し、ユーザー様の責任で扱ってくだされば、当方では、使用法をアドバイス致します。
この充電という作業さえクリアすれば、それ程、お金を使わず、次元の異なるサウンドを聴くことができます。
アンプ自体の価格は高価にはならないので、ご興味ある方は問い合わせ下さい。納期・価格・内容・バッテリーの入手方法など何でも結構です。
大型バッテリ(10A/H以上)を採用するなら、フルブリッジで20Wのパワーも得られます。なお、普通自動車用バッテリは100A/H程度あり、このアンプに使うバッテリーはこれより小型のシールバッテリーで充分で、スペースをとることはありません。