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一言ご紹介
【MASTERSブランド】
BA-999ZBG/MA
BA-999ZBG/MA
新開発アドバンストZバランス回路を搭載したフルバランス増幅モノラルパワーアンプ!
アクリル仕上げフロントパネル!
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店長が日々感じたことを、オーディオエッセイ風に綴ります。開発日誌、コラムなど、様々な内容を情報発信しています。

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MASTERS BA-212/98ppの3K仕事と新しい発見

現在、5998を使ったオーディオアンプはMASTERSブランドだけでないでしょうか?
5998は、本来、レギュレータ管ですが、増幅率が6080の2倍あり、内部抵抗は280Ωと非常に低く、6080と300Bの中間に位置すると思います。
アナログ誌VOL16(音元出版刊)の記事で使われた試作機は、ノグチ・トランス(秋葉原・ラジオデパート地下)にしばらく展示して、真空管ファンに見ていただきました。
そこでいただいたご意見に、「トランスカバーをたたくと、カン、カン、響く」というものがありました。このトランスカバーは、美的にするだけで、特にサウンドには影響しないです。
しかし、そのあたりを指摘される方々のご意見はよく理解できましたので、「それならば、出力トランスをこのケース内に充填しよう」と思い立ちました。
アメリカから取寄せた昔ながらの充填材があります。これは溶かすと臭いので、「危険」「汚い」「きつい」の3K仕事です。このため、今やほとんどのトランスメーカーは2液性の樹脂充填材を使っています。しかしこの昔ながらの充填材は適度の柔らかさを備え、トランスはケース内にフローテイングされ、振動問題からフリーになります。小型ガスコンロでなべに入れた充填材を溶かし(もちろん外でやらないと臭くてたまりません)、出力トランスをトランスケース内に入れ、充填材でフロートさせるのです。
ちょうど、受注いただいたアンプに搭載し、できあがりを聴いてみました。
いやはや効果があるものです。すっきり、そして、出るべきところは出る、といった、さらに素敵なサウンドになったようです。
元々、低内部インピーダンス管と通常のインピーダンス(5kpp)の出力トランスとで真空管アンプを作ると、ひずみは著しく改善され、また、切れ味もよくなることが知られています。とくに低音の自然さは特筆ものです。
¥105,000のリーズナブルなアンプですが、あえて、この3K作業をやっていくつもりです。

アメリカ製充填材
アメリカ製充填材。

アメリカ製充填材
これをなべに入れて溶かします。

アメリカ製充填材
充填材をトランスが入ったケース内に注ぎ込みます。熱くて、湯気が立ってます。

アメリカ製充填材
冷えてきた充填材。これでトランスはケース内にフロートされ、振動からフリーになります。


MASTERS BA-212/98ppのご紹介

最近、新型フルバランス・パワーアンプの良さについていろいろご説明させていただきました。
しかし、私は、「何でも決めつけないこと」を信条としています。
「やっぱり、真空管アンプはほっとする!」とおっしゃる方もおられると思います。
そのような方に、また、また、新製品を登場させました。
5998プッシュプル・ステレオパワーアンプ”MASTERS BA-212/98pp”です。
これは低内部抵抗3極管5998によるプッシュプル・パワーアンプで¥105,000(税込)と、これまた、お財布にやさしい価格としました。包み込むような、癒しのサウンドで、リアルさよりも長時間、長期間聴いても飽きない、疲れないということを主眼にして、製品化致しました。この文もこのアンプを聴きながら、書いています。心地良いです。
 ではどうしてそうなるのかは、人間の感性の方がエレクトロニクスよりも鋭敏であり、科学が追いつかないのでしょう。強いて、考えてみると、5998のような低内部抵抗管を、大きいインピーダンスの出力トランスで動作させると、理論的にひずみが少なくなり、そのかわり出力トランスの適度な抵抗分がおだやかにスピーカをコントロールするものと推測しています。また、5U4Gのよる整流管方式もそのようなサウンドの一助になっているような気もします。
このアンプの紹介・評価記事は“アナログ”VOL16(音元出版)のp246にレポートされています。わたしもその記事には同感です。


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