バランス増幅真空管パワーアンプ“MASTERS BA―218FB/OS”にも、ご好評をいただき、ロングセラーとなっております。
さらに進めて、3極管の王様というべき300Bを採用して、バランス増幅真空管アンプを作ろうと思っておりました。すでに試作機として作ったアンプは、試聴にいらした方が買って行かれました。聴いて感激!お買い上げになったお客様だけでなく、同席していた私もびっくりで、こんなに感動するサウンドががあるものだろうかと!そこでもう一台、製品化を目的として作ってみようと考えております。内部抵抗が低く、もともとのひずみも少なく、高圧(400V)を掛けられ、パワー20W以上出て、しかもダイレクト感のある直熱管300Bはやはりすばらしいと思います。マスターズアンプとしては、やや高額の部類に入りますが、優れたパフォーマンスを発揮する日本製300Bも、お客様のリクエストがあれば採用できます。
こ期待下さい!
イシノラボの工房に視聴に来ていただければ、同じ回路のアンプで、商用電源とバッテリー電源とを聴くことができます。
プリメインアンプ“MASTERS AU-880L”,プリメインアンプ“MASTERS AU-890L”にしても、大好評をいただいておりますが、ひとたびバッテリードライブのサウンドを聴いてしまいますと、そのピュアさに虜になった方が多いです。コンパチブル・プリメインアンプ“MASTERS AU-700BD”がその代表例です。バッテリードライブアンプの素晴らしさと、100V電源でも素晴らしいサウンドを楽しめるコンパクトなアンプです。
巷では、電源ケーブルやクリーン電源などが話題になっております。けれども、商用電源を整流してクリーンな直流にするのは、やさしくありません。けれど商用電源は、やはり使い勝手がよろしいので否定はしませんし、私も、そういいながら商用電源で聴くことのほうが多いのです。
バッテリーはクリーンなだけでなく、車のセルモーターを始動するだけの多量の電流(瞬時に100A以上流せる)電源インピーダンスの低さがあります。そのあたりがサウンドにも表れるのでしょう。清らかな中に、パルシブなサウンドの立ち上がり感、立下り感の表現には思わず唸ってしまいます。±12V電源で動作させていますので、バッテリーは2個必要で、-電源側の充電には、充電器の+側をグランド側に、アース側をー側端子に接続して充電する必要があります。このことは、一度理解すれば間違うことはないでしょう。
イシノラボの工房は、連休に関係なく営業しておりました。最近は、プリメインアンプ“MASTERS AU-890L”関係のご質問、カスタムのお問い合わせを特に多くいただきます。
ひとつ興味深いものとして、「“AU-890L”に採用しているレバースイッチは、まだありますか?」というお問い合わせがありました。
写真に示すように、オーディオ全盛時には、レバースイッチが多用されていました。
このスイッチは小型化には不向きで、また、安くは作れませんから、スイッチ各社は競ってレバースイッチをやめて、プッシュスイッチへの移行をアンプメーカーに促しました。
ちょうど、“SANSUI AU-606/707/907”の時代です。販売店も我々も、スイッチの位置で、はっきりとアンプの機能位置(例えば、トーンコンがONしているかどうか)がわかるレバースイッチを望んでいたのですが、あっさりと無視された感じでした。
当時は、LEDがようやく一般的に使われてきて、LEDが点灯すれば、その機能のON/OFFはわかるはずという説明でした。
それから時が流れて、もう、レバースイッチが姿を消してから30年以上は経つでしょう。
このレバースイッチは偶然、部品屋さんの倉庫から保存状態の良いものが見つかったので、ある程度の数を買っておいたものが、今、“AU-890L”に採用致しました。在庫は、あと2桁の数のアンプは作れますが、いずれなくなります。
このレバースイッチに魅力を感じる方は、どうぞ、“AU-890L”に関心をお寄せください。