猛暑もやっと終わり、涼しくなり、真空管アンプの出番となりました。
WR視聴会で活躍した、特別限定品 ビンテージ管45(直熱3極管)搭載プリアンプ“MASTERS CA-45S CUSTOM”が川西さんから返送され、こちらの装置で聴きなおすことにしました。
確かに、見通しの良いすっきりしたサウンドで、良いプリアンプと思いますが、高級品のCA-3000(300Bプリアンプ)と比べると、パワフル的な要素がもう少し欲しい気がしました。
そこで、いろいろチェック・検討した結果、増幅回路はまったく問題なし。ところが、45のヒーター回路の安定化電源でのリップル低減量が少し不足していることが判明しました。安定化電源での電圧降下が少し(0.8V程度)不足していたようです。
そこで、ヒータートランスからのAC電源電圧を1Vアップさせることによって、その問題点は改善でき、WR録音チーム(川西さん父子)が録ったピアノ連弾を聴いて、すっかり納得して聴いております。再生の難しいピアノ、それも4手により連弾。切れ味,分離とも優れ、曲の構成が理解出来ます。何と、“新世界”シンフォニーをピアノ連弾に編曲したのです。
いつまで聴けるかどうかは、このアンプが嫁入りになれば、おしまいになります。嫁入り前の親父の心境です。
皆様、厳しいご時世、せめてオーディオ趣味で人生に光を!
また、ピュア・オーディオをあまり聴かれていない方、非常に狭いところですが、こちらの工房(千葉県美浜区)への来訪を歓迎します。来訪いただける場合は前もって予約を必ずお願い致します。きっと、音楽・サウンドの素晴らしさを感じていただけると思います。
自分だけのオンリーワンアンプを作りたい方もご用命下さい。他社アンプの比較にならない、すばらしいパフォーマンスをお届けします。
今年の日本の夏は有史以来の暑さで、真空管ファンの方は難儀されたと思います。ようやく、秋めいて真空管アンプの季節になってきました。
そんな中、私が製作担当しているWestRiverアンプの視聴会は、9月12日に八王子で開かれました。13:30~17:30の長時間でありましたが、参加いただいた皆様には、最後まで熱心に耳を傾けていただきました。また、WRの掲示板にその感想をお寄せいただいております。
そのプログラムの中で、特別提供品として1台限り販売中の真空管プリアンプ“MASTERS CA-45S CUSTOM”をお披露目しました。これは、ややおおげさにいえば、世界で1台の直熱3極管である45を搭載したプリアンプで、WRのコレクタフォロアーアンプとの組み合わせでの音だしを1時間弱行いました。「半導体アンプにはやっぱり半導体プリアンプ」というのが常識ですが、その組み合わせに“音が硬い”とか“音の重心が上に行ってしまう”とかの不満を持っている方も少なくないようです。
“MASTERS CA-45S CUSTOM”とWRのコレクタフォロアーアンプとの組み合わせでは、“すっきり、さわやか、見通しの良いサウンド”で、視聴の皆様に一服の涼風を送ったような感じでした。マスターズでは、同じ回路構成で300Bを搭載したハイグレード真空管プリアンプ“MASTERS CA-3000”がありますが、こちらは“くっきり、きりり”としたサウンドです。
なお、45よりも2A3のほうが好きといわれる方はご相談下さい。ヒータートランスの強化で対応できます。
これからの季節、大いに楽しんでいただけたらと思います。
トランス式アッテネータ/パッシブプリアンプを相次ぎ製品化しました。
私は、最初に就職した会社がタムラ製作所であったせいか、トランスにはずーっと愛着がありますし、その重要性やメリットを認識しています。特に、NFBもなく、これだけのワイド・バンドや低ひずみが達成できることは、この原理(電磁誘導)を発見した方に敬意を感じています。
新製品はアッテネータとパッシブプリアンプの2種類あります。
両者は混同しそうですが、その違いは、トランスのタップの選択の仕方で、ゲインを持たせたのがパッシブプリアンプです。従って、パッシブプリアンプでも、ゲインセレクタをゼロにすればアッテネータになるので、使い勝手からすれば、パッシブプリアンプをお勧めします。
1台限りのトランス式パッシブプリアンプ“MASTERS CA-777 CUSTOM”は瞬く間に、売れてしましました。やはり、トランスは増幅するのではなく、エネルギー変換することができるので、パワフルにパワーアンプをドライブできることにそのサウンドの良さが現れるのだと思います。
ジャズファンの方やロックファンの方には特にマッチすると思います。また、大編成のクラシックや、熱のこもった室内楽の奏者間の意気も感じることもできます。
調整範囲等のカスタムにも対応できますので、どうぞご相談ください。