オーディオ誌について
パワーアンプ“MASTERS BA-2014T”についてお知らせいたします
オーディオ雑誌はオーディオ全盛時にはいろいろありました。
近年は“ステレオ・サウンド”誌、“ステレオ”誌、“オーディオ・アクセサリー”誌、“アナログ”誌になろうかと思います。
クラフト・オーディオ誌には、“MJ”誌、“ラジオ技術”誌があります。
マスターズアンプが“ステレオ”誌に取り上げられる!
“ステレオ”誌(音楽之友社)最新号(2月号)で、パワーアンプ“MASTERS BA-2014T”が紹介されました。これには、読んだ私がびっくりしました。
2021年12月に、編集部のIさんがBA-2014Tをお買い上げになりました。
通常、オーディオ製品は編集部に貸し出して、評価なりコメントを得るのが通常ですが、このたびは、Iさんはご自分の装置に採用されて、上記のスモールパワーアンプを楽しんでおられます。
書きだしは“たかが1.4W、されど1.4W”となっています。
興味のある方は155ページをご覧ください。
なお、2月号はECMレーベルのことをとことん掘り下げた全力編集と感じます。
ジャズ好きにはたまらない内容です。
サウンドエフェクター付きバランス対応プリアンプ
“MASTERS CA-1000FDS/BAL”
2022年1月12に発売した、サウンドエフェクター付きバランス対応プリアンプ“MASTERS CA-1000FDS/BAL”については、商品化した私も少し戸惑っています。
大きく眺めると、世界のどこにも、類似したアンプはないからです。
それでは、具体的にブロックダイアグラムを眺めて、説明をご覧ください。
低域を補正・増強できる機能
RCA端子から入力したオーディオ信号は、イコライジングフィードバック回路によって、小型スピーカー等の低域下降特性を補正する機能があります。
20~100Hzの帯域を最大4dB程度、連続的に増強することができます。
“気持ち、もう少し低域が欲しいな?”というときはこのつまみを時計方向に回せばよいのです。最小位置の左端では、ディフィート・フラット状態になります。
この機能は、盟友・川西氏が主宰するWest-Riverプリアンプでは、常時固定状態で搭載されて好評とのことです。
ちなみに、私の使っているTANNOY アーデンでは38cmの大型ウーファーのせいか、それほど使うことはありませんが、ジャズのようなリズムを重視する音楽では、少しだけ(1dB程度)増強すると、とても生き生きとしてきます。
この機能は通常アンプでも、搭載しているトーンコントロール回路に代えて、これを装備したらと思います。小型スピーカーで低音不足でちんまりと聴いているより、リッチな気分になれると思います。
L/Rの信号をブレンド出来る機能
『低域を補正・増強できる機能』を通ったオーディオ信号は非反転、反転回路に導かれます。
この回路を通ると、RCA信号はHOT、COLDのバランス信号に変換されます。
このバランス信号をXLR端子に接続すれば、バランス出力プリアンプ機能をもつことになります。
そして、このバランス信号をHOT、COLD別に、ボリュームを設けて、出力加算アンプに接続して演算すれば、下記の効果が出ます。
- FOCUSボリュームを回していくと、L/R信号は同位相でブレンドされ、モノラル信号に近づきます。
特に、センター定位が希薄、不安定に聴こえる音源には、ヒアリングしながら適切な操作ができます。
ヘッドフォン・ヒアリングで、L/Rがあまりにも離れすぎ、ステレオ音場効果が拡大過ぎる時には特に有効です。
このアンプにはヘッドフォン端子が付いているので、すぐ効果を味合うことができます。
- DISPERSIONつまみを回していくと、L/Rが逆位相でブレンドされる形になり、ステレオ音場が広がっていきます。
けれども、回しすぎるとフロントセンター成分を打ち消すことになるので、ヒアリングして、適切なところに設定することが良いでしょう。
上記のような効果を連続的に調整できるのは、このプリアンプだけです。
多くの音源には必要ないことが望ましいですが、ソフト側で制作上の制約があるとき、それを補正するには大変有益なアンプとなるでしょう。
いずれしても、“マイ・サウンド”を楽しむものとして補助的に使うと、思いのほかオーディオ趣味がさらに楽しくなります。
また、ゲイン12dBのアクティブバランス入力対応高音質プリアンプとして、使えます。
MASTERSアンプは、ノイズのない、リップル分の少ない、低出力インピーダンス電源で動作するアンプで素晴らしいですが、フォノアンプについてもバッテリー動作に及ばないことはヒアリングすると分かってしまいます。
確かに、12Vバッテリーを2個用意することは、充電も含めて面倒ですが、それだけのことはあります。
当方のAPI2520タイプ・フォノイコライザーは、すでに真空管式整流方式で好評を得ておりますが、バッテリー電源によるパフォーマンスを上回るものがあります。
特に、MASTERSのMCトランスを加えたフォノイコライザーのサウンドは、さらにダイナミックな澄み切ったサウンドです。
さらに、ノイズのないサウンドは、アナログレコードの良さを再認識しました。
1970年代のアナログレコード全盛の頃のフォノイコライザーでは、このようなパフォーマンスは得られないでしょう。
特に、ダイレクトカットレコードを聴くサウンドは、2トラ38サウンドでさえ及ばないリアル感です。すなわち、“マイクロフォンに入ったサウンドはこんなサウンドなんだ!”と感じます。
これは大げさに言えば、コンサートサウンドを上回る別次元のサウンドです。
収録時間が短いのが(せいぜい20分)物足りないですが、本当においしいものが少し味わえれば良いのです。
こうなると、どんなに優れたデジタルサウンドも、このサウンドの良さとは比較できず、別次元と言わざる得ません。
オーディオ誌“ステレオ”8月号を眺めていたところ、153ページを見て、少し驚きました。
どこかで見かけたようなかっこう!そう、ケース専門メーカー、タカチ電機工業のヒートシンク付きケースです。
このアンプはカレントディレクトリーという、本来、IT会社の30歳代のエンジニアが開発・設計・製品化したパワーアンプとのことです。
(https://audio.current.directory/)
さて、アンプのサイズは430×330×85mmと横幅はフルサイズです。サイドはヒートシンクになっています。
ディスクリート構成のアナログアンプで、1980年代に戻ったようなコンセプトと感じました。
価格は¥363,000(税込)でリリースされています。
電気的仕様は優れており、パワーデバイスはトランジスタ、パワーは20W+20Wに抑えられています。
特に注目することは、盟友 川西さんが主宰するWest-Riverアンプの一大特長である、電源部に安定化電源を採用していることです。
ヒアリングする機会はないので何とも言えませんが、ようやく、川西さんが提唱する方式を採用しているところが注目です。
一方、MASTERSの特別ご提供品のプリメインアンプ“MASTERS AU-2030G/custom”は、MOSFETを採用したZバランス増幅アンプで、パワーは30W+30Wです。
価格は¥192,500(税込)とリーズナブルです。
大きな違いはやはり、前者のアンバランス増幅(ハーフブリッジ)かバランス増幅(フルブリッジ)かの違いでしょう。
また、パワーデバイスがトランジスタとMOSFETとの違いも大きいでしょう。
さらに、このケースの熱的マージンがあるので、“MASTERS AU-2030G/custom”は2Wまで純Aクラス動作させています。
そのほかの違いはプリメインアンプ“MASTERS AU-2030G/custom”のページをご覧ください。
また、外観、すなわち、アンプのフロントデザインはいかがですか?
私は、担当した大友デザインに大いに満足しています。
それでは皆さん、オーディオを楽しんで下さい。