2011年3月11日の東日本大震災大震災の復興は長い道のりです。先週、皆様のおかげで、第6回の寄付をすることができました。微力ですが、継続していくつもりです。また、被災地地域の方に、早く、働く場ができることを願っております。
一方、放射能騒ぎには、日本人の潔癖さ、細かさが、マイナス要因になっているように感じます。そのためのストレスが放射能被爆よりも免疫力低下により、DNAが変化して、ガン化することを憂慮します。それに、電力不足で、今年の夏は、近畿・中国・九州地区で電力供給が相当厳しくなるでしょう。火力発電の増強で、日本の京都議定書の約束は吹っ飛んでしまいました。放射能騒ぎよりもっと、恐ろしいことが地球規模で発生しています。タイで、日本の中部地区で、地球温暖化で海面から物凄い量の水分が吸い上げられ、それが、どっと集中的に地表に降ります。おそらく何億トンの量とも思われます。一方では、オーストラリアのように干ばつが発生します。人間の欲望には限りがないように思えますが、もう、地球には蓄えられた回復力が少なくなっていると思われます。若い頃、旧約聖書の“ノアの箱舟”のことを読んで、大げさなフィクションと思いましたが、最近の雨の降り方を見ると、“本当にそのような異変があるんだ!”と考えるようになってきました。
皆様、もっと、おおらかに、ささやかに、生きていきましょう。そして、楽しめるオーディオで毎日を過ごしましょう。
イシノラボが真空管販売を始めて、10年以上の年月が経っております。スタート当初は、まだアメリカにはビンテージ真空管、WE,RCA,GE,SYLVANIA,TUNG-SOL,RAYTHEON等が市中在庫としてありました。その後、数年して市中在庫が少なくなり、アメリカ国内で個人ストックを買い取る業者が集めて、そこを経由して輸入する状態でした。そして、昨今は個人ストックも非常に少なくなり、見つかっても数本ということも珍しくありません。そして、価格も高騰しております。
イシノラボでは、極力ビンテージ真空管の入手に努めておりますが、最近では、状態の良いUSED品とか、真空管のラベル印刷が消えているものが増えてきました。幸い、測定してみると優秀で、劣化はほとんど見つけられません。特に電圧増幅管では、それがいえます。
他店では、ロシア、中国ものが主流になり、ビンテージ品がほとんどないようです。イシノラボでは、需要の多い12AU7系の真空管では5814A,5963がまだ在庫しておりますので、ご利用ください。また、強力なドライブ管として、5687系の真空管がなかなかの性能であり、12BH7A,6FQ7以上の性能を発揮できる場合もあります。
現在、ビンテージ管でレアなものは12AX7系,6SN7系,12AU7,6DJ8です。12AU7の代わりに7V菅の7AU7,6SN7の代わりに12SN7とヒーター電圧の異なるものはまだ入手は可能なので、自作される方はヒーター電圧の変更で、ビンテージ管を採用することが可能です。
ところで、真空管はいずれ姿を消すと思いますか?1970年前半では、エレクトロニクスの半導体化が進み、真空管は過去の遺物と思われた時期がありました。ところが、2011年の現在でも真空管は入手することができ、むしろ半導体はIC,LSI,超LSI,マイコンIC,メモリーICと進展し、もはや、ディスクリート・トランジスタはどんどん姿を消しています。
真空管の需要は、実はエレキギター用が8~9割を占めるのです。エレキギター用アンプをトランジスタで作っても、ミュージシャンが満足するサウンドになりませんでした。それで、今後もエレキギターが存在する限り、真空管は健在です。けれども、エレキギターには使われない2A3,300Bなどの直熱3極管は姿を消すかも知れません。EL84,6V6,6L6系,EL34,KT88(6550)などの多極管は、ずっと入手可能でしょう。
最後に、イシノラボのセール品は、在庫が少なかったりラベル印刷が消えてしまっていたりしても、性能は確かでお安いので、ご利用をお勧めします。
東日本大震災の復興はまだまだです。微力ながら、先日5回目の震災寄付ができました。皆様のご協力に感謝致します。
比較的若い方で、最近、アナログレコードファンになられたという方が少なくありません。確かに、CDに比べれば、S/N比、収録時間、コンパクトさで、遜色があります。けれども、アナログレコードサウンドでの音楽情報がぎっしり詰まった感じは、とても素晴らしい特徴ですし、カートリッジでの音色の差を楽しめるのも、大きな楽しみです。
ここ2~3ヶ月、アンプ製作に多忙ですが、ライフワークとも言えるバランス増幅について、何とかフォノイコライザーにまで実現してみたいと思うようになりました。特に微少信号を扱うフォノステージでは、バランス増幅は外部ノイズに強く、適している方式と思っていました。原理的には、フォノカートリッジからバランス増幅はおこなえるはずですが、アームからの引出ケーブルはアンバランスのシールドケーブルなので、このケーブルをバランスケーブルに改造、取り替えることは大変なので、今回は、カートリッジ出力はアンバランスで、MCトランスでアンバランスで受け、MCトランスの2次側でバランス変換して、その信号をバランス増幅して、バランス増幅フォノイコライザーが開発できました。試作機をとりあえず測定し、ゲインは62dBを得て、Dレンジも±12Vdで十分充分とれるので、バッテリー駆動としました。さすがに、ハム関係のノイズは極限まで下がります。
驚いたのは、うっかりして、プラスマイナスの極性を間違えてアンプに給電したときのことです。通常の安定化電源からの誤給電では、アンプの半導体が壊れるだけです。びっくりしたことに、半導体が砕け、飛び散ったのです。やはり、バッテリー(9Ahの鉛バッテリー)の電流供給力は物凄く、改めて通常の電源にない、その凄さを認識しました。
車のエンジンスタート時には約100Aもの電流が必要と言われています。通常の100V電源からの供給エネルギーは、整流用のコンデンサーの静電エネルギーに頼っています。電源周波数の周期で、コンデンサーにはエネルギーが電源から供給されますが、とてもバッテリーにはかないません。いわゆる、過渡的には電流供給能力は、現在のところバッテリーに勝るものはありません。惜しむらくは、12Vバッテリー2本での動作になることです。通常アンプ構成で8W程度、バランスアンプにして18Wです。マッキントッシュのように、出力トランスを装備すれば、パワーは2倍以上に大きくすることは可能です。
また、24Vバッテリーもありますが、これはトラック、バス用で、オーディオ用に使うには大変ですが、これで、バランスパワーアンプを造れば、60W以上の強力なアンプができるはずです。
但し、以上の話は、オーディオ技術から見ての展開であって、実際のヒアリングにおいて、皆様のお耳に快適と思われるかは、それはいろいろあると思います。わたしのヒアリングにおいては、リアルな再現能力、すなわち、まだまだアナログレコードにはすごい情報が詰まっていると感じています。
4回目の大震災寄付ができました。これも皆様のおかげと感謝しております。