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BA-999ZBG/A
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店長が日々感じたことを、オーディオエッセイ風に綴ります。開発日誌、コラムなど、様々な内容を情報発信しています。
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オーディオを節電しつつ楽しむには

東日本大震災の影響で、東京/東北電力地区在住の方々には、一層の節電が望まれます。

オーディオ好きの皆様は、ヘッドフォンヒアリングで済ますのもひとつの解決法です。けれども、少しはスピーカからのサウンドも聴きたいことと思います。
そこで、“オーディオ機器は実際どの程度の電力がかかるのか?”について述べてみたいと思います。

アンプのリア面を見ると、PSE表示で消費電力が記載されていますが、これはPSE試験法での電力消費量で、実際の使用にはそれほどマッチングしていません。
具体的なPSE試験条件は(1)電源電圧は+10%とします。(2)入力信号は1kHzを8波、出力がクリップする出力を加えますが、8波のあと24波の休止期間があります。(3)負荷はそのアンプの許される最低インピーダンスとします。
このPSE規定は、安全面を重視してこのような最大出力で音楽を聴くことを想定していますので、ユーザーのみなさんの実使用時のアンプ消費電力とは違います。そこで、実際の使用条件での消費電力について、述べます。

  1. 真空管アンプの場合: 真空管アンプのヒーター電力は、入力信号に関係なく消費されます。EL34のプッシュプルアンプなら、ヒーター電力だけで60W程度消費されます。それにプレート電流消費が加わるので、120W~160Wくらいは常時消費します。2A3シングルのアンプではどうでしょう?ヒーター電力は30W程度、プレート電流消費は50W程度、80Wくらいは消費します。真空管OTLアンプでは、効率が悪いので、200W以上消費する場合が多いです。これらの数値は、こちらには電力計があるので確認済みです。
  2. 半導体アンプの場合:
    1. 消費電力は、動作条件で大きく変化します。常時、最大出力と同じコレクタ(ドレイン)電流を流すAクラスアンプの消費電力は、非常に大きくなります。この熱は音を出しても出さなくとも同じような消費電力になり、音を出さないときの(節電の観点から)無駄な電流は全て熱となります。冬季のストーブの代わりならば、それはそれで役にたっていると思います。50Wクラスのステレオアンプで200Wは超えると思われます。
    2. 出力が大きいアンプはアンプの電源電圧が高いので、同じアイドリング電流でも電力は電圧×電流になりますから、AB級アンプでも、音を出さないときでも消費電力はそれなりに消費します。大体100Wクラスのアンプで、30~50Wくらいとなります。従って、出力の小さいアンプは電源電圧が低いので、音を出さないときの消費電力は小さくなります。ちなみに“MASTERS BA-225FB/MOS”で10W程度です。“MASTERS AU-700BD”,“MASTERS AU-880L”では5~6W程度です。
    3. それでは、音を出して聴いているときはどうでしょうか?皆さんの聴いている出力は効率88dB程度のスピーカで、平均、せいぜい0.5W程度です。それでもパワーの大きいアンプは、小出力のときの効率は10%以下に落ちるので、意外と消費電力は大きくなり、音を出さないときの電力に10W程度は加算されるケースが多いです。ところが出力の小さいアンプでは、パワーの大きいアンプに比べ、効率が20~30%程度でそれほど低下しないので、2~3W程度加算されるくらいです。
  3. Dクラス(デジタル)アンプの場合: Dクラスアンプは、音を出さない時は原理的には電力は消費しないことになっていますが、それではスイッチング時に過大電流が流れ、アンプが壊れてしまうので、デッドタイムコントロールと称して、いわゆるアイドリング電流を流す必要があります。また、効率も最大出力時に最高(80%くらい)になりますが、小さい音のときには効率は20%くらいに下がりますので、思ったほど消費電力は下がりません。但し、小出力(10W程度)のDクラスアンプなら、2~3Wの消費電力になります。
  4. プリアンプの場合: 半導体大型プリアンプでは50~60W程度消費しています。当然パッシブプリアンプでは、消費電力はゼロになります。

真空管アンプは、節電の観点からは不利な形勢です。また、Aクラスアンプも同様です。そうなると、5W~10WくらいのアンプでALTEC,JBL,TANNOYのような、ある程度の大型スピーカならば、バンバン、ガンガン鳴らしても、10W以下の消費電力で済むでしょう。
上記のような考慮は、これまでほとんど必要がなかったことですが、このような非常事態時には、オーディオ趣味も生活あってのものです。参考になれば幸いです。
ちなみにデスクトップパソコンは意外と消費電力は大きく100W近く消費します。使わないときは、電源を切りましょう。


東北地方太平洋沖地震の被災地への寄付について

東日本大震災で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。

東北地方太平洋沖地震の被災地への支援について、微力ながら、わたしに協力できることを実行いたします。

“イシノラボのような零細・小規模な自営業者ができることはないか?”と考えて、微力ながら、3月24日以降、当分の間(少なくとも6ヶ月以上)、売上の5%を放送局とか新聞社を通じて、毎月寄付することを決意いたしました。大した金額にはなりませんが、少しでもお役に立てばと思います。

私(千葉市美浜区在住)はあの、激しい揺れとそのあとの液状化現象、余震を体験して、生きていることをかみ締めてします。そして、津波に飲み込まれた方々はさぞ無念であったであろうし、苦しい思いをされたと察します。さらに、避難所の方々の皆様のご苦労は本当に大変と思います。復興には長い年月が必要です。

ずっと寄付できるように、零細なイシノラボを継続できるように頑張る所存です。なにとぞ、皆様のご理解とご協力をよろしくお願い致します。

なお、West-Riverアンプ主宰者で盟友の川西さんも、WRアンプ売上の一部を当分の間、寄付することを決意したとの連絡が入りました。この輪が広がればと願ってやみません。


東日本大震災お見舞い申し上げます。

3月11日(金)14時46分の大地震被害に遇われた方、心よりお見舞い申し上げます。

避難所の方々の皆様のご苦労は本当に大変とお察し致します。このあと、仮設住宅とか復興へいろいろとご苦難が続くと思いますが、“生きていれば、良いことがある!”と心に念じて、生き抜いて欲しいと願っております。

また、我々も電力不足からの交通・流通の不便だけでなく、経済活動、生活までが影響を受けております。何とか耐え忍んで、プラス思考で過ごすことが肝要と考えます。

お客様、ユーザーの皆様から、多数のお見舞い・安否確認のメール・TELをいただきました。ありがとうございます。

イシノラボは通常営業に復帰しましたが、大震災のショックは大きく、元気がなかなか出ませんが、このようなときこそ、癒される音楽を良いサウンドで聴いて、元気を出しましょう。素直な気持ちとして、節電する意味でも、スモールパワーのアンプとか、パッシブプリが節電協力しつつ、楽しめると思っています。

まだまだ余震は続きます。さらに、東南海地震の覚悟も必要です。皆様も心安らかにはならないでしょうが、生きている限り、明るく希望を持ちましょう。

P/S
仙台在住の大友デザイナーから、昨日やっとTELが通じ、元気でいることが分かりほっと致しました。仙台でも山側にお住まいなので、それほどの損壊はなかったそうです。電力は昨日から復帰ですが、水道、ガスはだめ、ガソリンは買えなく、スーパーにも品物がほとんどないそうです。仙台駅も破壊されて、仙台近郊JRは動いておりません。郵便(ゆうパックはNG)は、少し配達が遅くなりますが配達されるそうです。宅配便はNGです。仙台海側はテレビでご覧のようにひどい様子らしいとのことです。

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