もうひとつ新製品を登場させました。
EL34(6CA7)SEPP回路採用パワーアンプ”MASTERS BA-215SEP”です。
これはEL34を並列SEPP回路で構成したもので、私が調べた限りでは、EL34(3結)では世界で初めてだろうと思います。これは、切れ味良く、スピード感あるサウンドで、音楽に爽快感を求める方に向いています。
この方式は出力トランスで通常の真空管アンプのように、プッシュプル信号を電磁結合させる必要がなく、単なるマッチングトランスとして動作させれば良いので、出力トランスに無理がかかりません。また、この回路ですと、アンプの内部抵抗が従来アンプの1/4になりますので、スピーカをきっちりグリップすることになり、このような元気になれるサウンドになるのだと思います!トランジスタアンプでは、SEPP回路が前提となっているだけに、真空管アンプでももう少し注目されても良かったのではないかと、ずっと思っていました。今回はその想いを具現化したものです。予想どおりのサウンドとなって、密かに喜んでいます。
これは¥147,000(税込)とギリギリの価格設定としております。
この紹介・評価記事も“アナログ”VOL16(音元出版)のp246に掲載されています。
前ページへ |
ブログのホーム |
次ページへ |
最近、新型フルバランス・パワーアンプの良さについていろいろご説明させていただきました。
しかし、私は、「何でも決めつけないこと」を信条としています。
「やっぱり、真空管アンプはほっとする!」とおっしゃる方もおられると思います。
そのような方に、また、また、新製品を登場させました。
5998プッシュプル・ステレオパワーアンプ”MASTERS BA-212/98pp”です。
これは低内部抵抗3極管5998によるプッシュプル・パワーアンプで¥105,000(税込)と、これまた、お財布にやさしい価格としました。包み込むような、癒しのサウンドで、リアルさよりも長時間、長期間聴いても飽きない、疲れないということを主眼にして、製品化致しました。この文もこのアンプを聴きながら、書いています。心地良いです。
ではどうしてそうなるのかは、人間の感性の方がエレクトロニクスよりも鋭敏であり、科学が追いつかないのでしょう。強いて、考えてみると、5998のような低内部抵抗管を、大きいインピーダンスの出力トランスで動作させると、理論的にひずみが少なくなり、そのかわり出力トランスの適度な抵抗分がおだやかにスピーカをコントロールするものと推測しています。また、5U4Gのよる整流管方式もそのようなサウンドの一助になっているような気もします。
このアンプの紹介・評価記事は“アナログ”VOL16(音元出版)のp246にレポートされています。わたしもその記事には同感です。
フルバランス・パワーアンプ“MASTERS BA―225FB/MOS”がおかげさまで好評をいただいております。只今、鋭意製作中です。
「バランス伝送」・「バランス増幅」・「バランス電源」の3方式が、パワーアンプとしてスピーカを理想に近いかたちでうまくドライブできていると思います。
このアンプはパワーが25Wと手頃なので、電源電圧を低く設定でき、パワーデバイスの電流リニアリティが良好な領域で動作します。
また、「L/R 2トランス方式」は、古くはトリオアンプが提唱した方式ですが、スピーカードライブにおいては、矛盾なく、他chの影響を受けることもなく動作することを改めて実感しました。
このフルバランス・パワーアンプは、癖がなく、それでいて、出るときは出る。この結果を実際に聴いて、長年、オーディオアンプに携わっている私も、ややびっくりしました。
2007年問題がクローズアップされる中、増税感も漂い、昨今は何かと暗い雰囲気が漂っております。やっと時間的ゆとりが持てたのに、高価なアンプには手が出ない、オーディオ/音楽をこよなく愛する方。外国ブランドの高価なアンプ、メーカー製の大きく重いアンプに疑問を抱かれている方。生活の負担にならないように、必要十分な機能に絞り、それでいて音質には妥協しない価格設定としたこのフルバランスアンプは、そのような方に使っていただければと思います。
前ページへ |
ブログのホーム |
次ページへ |